煙 草

〜紫煙のむこうに〜

 Gallery  店主のつぶやき

 彼らの必需品ですね。(Blog4/3『煙のむこう、ノスタルジア。』加筆・修正)


 店主は煙草を吸いません。
 けど、昔は好きだったんですよね。教えてくれた人の吸ってた銘柄が、そのまま最初の銘柄になりました。『サラトガ』というんですけど、御存知の方は少ないだろうなと思います。少し前に製造が終了したみたいですので・・・結構重めの煙草で「最初からこれは無茶だろう」と言われましたが、私は好きでした。長いせいなのか、マイルドなんですよね。煙が直接入るんじゃなくて、味わい深い空気が滑り込んでくるという感じで。短くなるとちと苦かったですけれども。
 併せて、自分で開拓したのが『ソブラニー ブラックルシアン』。これは本当に美味しかったです。「煙草ってこんなに旨いものだったのか」と感銘を受け、大ファンになりました。ただちょっと高かったもので、当時の私は「1日3本まで」と決めてこれを頂いてました(笑)。同じソブラニーの『カクテル』の方も試してはみたんですが、これは見た目の美しさ以外に魅かれる所がなく(ゴメンw)、一箱でお別れになりました。悪くないとは思ったんですがね、なんと言ってもブラックルシアンの洗礼を受けた後でしたから、期待し過ぎだったかも。

 葉巻も試してみたんですよ。冒険家だったなあ(笑)。
『カフェ・ノワール』てな名前だったと思うんですが、ちょっとコーヒーみたいな香味の細巻きのものや、『アル・カポネ スイート』(これも名前が怪しいです)というフルーツのような風味のものなんかを試しました。確かにフィルターが無い分キツイんですが、立ち昇る煙の美しかったこと!色も形も紙巻とは比較にならないなと思いました。「紫煙」と言うでしょう、あれって葉巻にこそぴったり嵌ります。吸うと後で口の中がぴりぴりしたりしましたので、これは火を入れるときの一口と、そのあとのもう一口だけ吸って、あとは燃えるに任せるという楽しみ方をしてました(といっても時々吸うか吹くかしてやらないと、すぐ消えちゃうんですが)。灰もしっかりしてましたよ。つついて崩さないと、形のまんまで残ってるんです。紙じゃなくて葉で巻いてるからかな?
 「紫煙」といえば、もう一つ実感した事がありました。煙草の煙って、人間の肺を潜るか潜らないかで色が変わるみたいなんですよね。ただ燃えてるだけのときは不純物が混ざらないせいなのか、白というより青に近い色をしてる。でも人間が吸い込んで吐き出したそれは、もう紫というには程遠い色だったんです。「人間みたいだな」と感じた事を覚えています。「交わらなければある意味美しいままだけれど、その味わいを他人が知る事はないまま燃え尽きてしまうのならば、果たして存在する意味があるのか」とかなんとか・・
 んまあ、若いわ(笑)。


 長い前置きになりましたが(ホントにな)、DB界で煙草と言えば、ブリーフ博士とブルマさんですよね(そういや亀のおじいちゃんもいたな・・)。彼らはどんな銘柄をやるんでしょうか。

 博士の銘柄って原作に登場してましたっけか?だとしたら見落としたまま話を進める事になってしまいますが、彼の銘柄は『キャメル』『マルボロ』てな雰囲気かなと思うんですがいかがでしょう。『ジタン』(カポラルのほう)もいいかなと思ったんですが、あれ、箱入りのしかないでしょう?箱だとね、ちょっと不都合があるんです。

「彼は箱から一本取り出して咥え、また窮屈そうな胸ポケットにそれを押し込んだ。一日に何度も繰り返すその作業のお陰で、中身が残り少なくなる頃には青い箱はすっかりひしゃげ、四隅はぼろぼろになっていた。」

 なんて書けない訳でもないんですが。
 いや別に胸ポケットじゃなくても良いと言えば良い訳なんですが、白衣のにしてもスーツのにしても、彼の場合、腰ポケットから取り出すというのはどうも違和感があるんです。ただの店主のワガママですけれども・・・
 私の中で、彼は少し草臥れた様子というか、撫肩で心持ち前屈み(猫背とまでは行かない程度)という印象があります。原作の絵でもそんな感じでしょう?さすがに総帥、不潔な雰囲気は全然無いですが。そのせいなのかどうか、彼を描写するときに浮かんでくるのは袋(ソフトケース)入りの煙草なんですよね。しかも大概くしゃくしゃよれよれ(笑)。
 かといって煙草にこだわりが無い訳でもない。何でもいいという訳じゃない。でもあまり高級煙草を日常的に吸ってそうなタイプでもない。という訳で、キャメルかマルボロ。もっとマイナーなのでも悪くないと思うけれど、今浮かぶのがこの二つしか無く。

 対してブルマさんの銘柄ってどうでしょう。
 実は、店主の中ではハッキリと浮かんでないんです。ただ未来編では、現代編とは物資の供給状況が違っていたでしょうし、究極の社会不安の中で腰を落ち着けて良い煙草を生産するというのも難しかったと思いますので、質の高いものを日常的に、なんてことはいくら財力があってもそうは続かなかったのじゃないかなと思います。なので、未来編の彼女が口にしているのは、闇から、煙草というには不相応な価格で流れてきたものじゃないかと。ある意味ではとても高級ですかね。しかしやっぱり彼女が完全に満足出来る質のものでは無かったでしょうし、ファッション性も皆無でしょうね。
 現代編なら、彼女には自分専用の煙草を栽培させる事も簡単に出来る訳でしょう、だから余計に浮かんでこないのかもしれません。お洒落な女性ですし、旦那はあの通りいつ襲ってくるかわからないデンジャラスな男ですから、口や身体に嫌な匂いが残らないものをと考えるのではないかと思います。その意味ではどうしても限られて来てしまいますね。それこそ『ソブラニー シトラスミント』とか?店主はこれ、経験がないのでどんなものだか分かりませんが、なかなかバランスの良いもののようですね。ああでも香水と混ざるからフレーバ無しのものを選ぶか?どっちにしても、大衆的すぎるかな(笑)。既製品をやるなら『トレジャラー シルバー』クラスなんでしょうか(しかしこれも店主は経験が無いので何とも言えませんが)。
 『煙草らしい煙草』を好む愛煙家で、何よりも香味を優先させる、というのも面白いかなと思います。彼女の、煙草に対するスタンスってどんな感じなんでしょうね。


 上で紹介した煙草については、こちらのページで大方拝見出来るかと思います。興味がおありでしたら是非。